現在完了形の疑問文・否定文

「現在完了形自体がわかりにくいのに、その疑問文とか否定文なんて無理!」とか言う人もいますね。でも・・・基本的な法則は、やはり簡単です。
いくつか慣用句的な表現があって、そちらばかりのイメージが先行してしまい、やり方がたくさんあるように感じてしまいがちですが、まずは基本的な法則を理解すれば、それぞれの個別の表現も、もっとよくわかるようになりますよ!

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もくじ

◆ 現在完了形とは?

◆ 現在完了形の疑問文・否定文

◆ 例1〜例4


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現在完了形とは?

「基本的な現在完了形」のページの繰り返しになりますが、現在完了形そのものについての解説を掲載しておきます。

現在完了は「have + 動詞の過去分詞形」の形で表します。
過去のある時点から現在までに起こったこと、続いていることなどを表し、典型的な日本語訳は「〜してしまった」「〜したことがある」「〜したところだ」などになります。

たいていの参考書には「継続」「経験」「完了・結果」などの「用法」がある。と書かれています。
しかし、そんな「用法」を無理に覚える必要はありません。
とにかく、大事なのは時間についてのイメージが「過去のある時点から現在まで」であるということです。

現在完了の文であることがわかったら、考えの出発点をいつも「過去から現在まで」の広がりのある時間でイメージしてください。
そうすれば、文脈から自然と「〜してしまった」「〜したことがある」「〜したところだ」などの使い分けができるようになるはずです。

ちなみに、動詞の過去分詞形は、規則変化動詞では過去形と常に同じく"〜ed"となります。
不規則変化の場合は、ある程度の法則性はありますが、それぞれ個別に覚える。と考えた方がよいと思います。


現在完了の疑問文・否定文

現在完了形の疑問文・否定文は、have(has)を助動詞として考えて書き換えます。つまり、

疑問文は・・・

「have(has)」を文の最初に持ってきて、文尾に「?」をつける

否定文は・・・

「have(has)」の直後に「not」をいれる

基本的にはこれだけです。


例1 My brother has lived in this city for three years.

今回も例文は1つずつ別々の見出しとして、疑問文・否定文に書き換える例として詳しく解説します。

まずは一応、もとの文の意味を考えてみましょう。
「私の兄(弟)はこの街に三年間住んでいます。」みたいな意味になりますね。
動詞の部分が「have + 過去分詞形」の形になっているので、現在完了形です。


現在完了形の文を疑問文にするには、基本的に・・・

「have」を最初に持ってきて、文の最後に「?」をつける

これだけでしたね。やってみましょう。

★ Has your brother lived in this city for three years?
★「あなたの兄(弟)は三年間この街に住んでいるのですか。」


次に、現在完了形の文を否定文にするには、基本的に・・・

「have」の直後に「not」を入れる

これだけでしたね。やってみましょう。

★ My brother has not lived in this city for three years.
★「私の兄(弟)はこの街に三年間住んでいるわけではありません。」


例2 They have already left the station.

もとの文は「彼らはすでにその駅から立ち去りました。」みたいな意味です。
これも動詞の部分が「have + 過去分詞形」の形になっているので、現在完了形のようです。
ということは、基本的には例1と同様にすれば良いはずです。

・・・が、「already」が入っているので、注意が必要です。
普通に疑問文にすると、日本語は「彼らはもうその駅から立ち去りましたか。」のような意味になるはずです。
そんな意味にしたいならば、「alreay」のかわりに、文の最後に「yet」を置く必要があります。つまり、

★ Have they left the station yet?
★「彼らはもうその駅から立ち去りましたか。」


否定文の場合も同様に注意が必要です。
「彼らはまだその駅から立ち去っていません。」のような意味にするのが普通と思われるので・・・

★ They haven't left the station yet.
★「彼らはまだその駅から立ち去っていません。」


例3 You have to study harder.

もとの文は「あなたはもっと一生懸命勉強しなければいけません。」みたいな意味だと思われます。
これは動詞の部分が「have + 過去分詞形」になっていません。
ということは、現在完了形ではありません。っていうか、「have to 〜」ですね。

「have to 〜」は、通常は助動詞の単元で習いますが、文の変形の上では助動詞ではありません
「一般動詞+不定詞」という形になっています。
なので、普通に一般動詞の文の変形の仕方に従います。つまり・・・


疑問文は、文の最初に「do」をおき、動詞を原形にし、文尾に「?」をつける

★ Do I have to study harder?
★「私はもっと一生懸命勉強しなければいけませんか。」


否定文の場合は、主語と一般動詞の間に「do not」を入れ、動詞を原形にする

★ You don't have to study harder.
★「あなたはもっと一生懸命勉強しなくても良いです。」


例4 I have ever heard of his playing the guitar.

もとの文は「私は今までに彼がギターを弾くのを聞いたことがあります。」というような内容だと思われます。
これは動詞の部分が「have + 過去分詞形」になっているので、現在完了形です。
それならば、基本的には例1と同じく変形すれば良いはずです。

まずは疑問文。やってみましょう。

★ Have you ever heard of his playing the guitar.
★「あなたは今までに彼がギターを弾くのを聞いたことがありますか。」


否定文の場合も基本的にはそのままやれば良いのですが、ホントにそのままやると「I have not ever ...」となってしまいます。
これの「not ever」は「never」と考えられるので、否定文の場合は、結果的に「ever」を「never」に変える
ということができます。

★ I have never heard of his playing the guitar.
★「私は今までに彼がギターを弾くのを聞いたことがありません。」


まとめ

・現在完了形は"have+過去分詞形"
・疑問文・否定文は、haveを助動詞として変形する
・alreadyは疑問文・否定文では、yetに変えることが多い
・not ever→neverとする
・haveがあるからといって、現在完了形とは限らない。文を良く読もう!


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